UNIVERSAL MERCURY?(MODEL CX)

ジャンク漁りの定点である、ハードオフのジャンクコーナーにあるショーケース。
『未チェック、現状販売』のジャンク品として並んでいたのがコレ。

アメリカ、ユニバーサル・カメラ社の『マーキュリー2』です。
今から70年近く前に発売された、レンズ交換可能なハーフサイズカメラ。
 
以前、古本屋で購入した『ハーフサイズカメラ遊楽』という本を読んでから。
ずっと気になっていたカメラでした。
 
とりあえず、ケースから出して貰って確認してみると底部に若干の腐食はあるが外観は綺麗。
レンズも汚れはあるけれど、カビは発生しておらず絞り羽根もキチンと動作している。
ただ、唯一の難点というかコレがジャンク理由だと思うんだが
巻き上げレバーが、固着してるのか全く動かない。
この状態で、値段は10000円(税別)。
普段なら、さっさと諦める所ですが何故か手放すのが非常に惜しい気がしてしまい。
散々悩んだ末に、『いじって駄目ならOHに出せば良いか』と購入してしまいました。
 
購入後、まず最初にやったのは。
ペンチで巻き上げダイヤル掴んで、強引に回転
↑良い子は決して真似をしてはいけません
すると、少しばかりの抵抗の後にダイヤルが簡単に回るように。
『おっ、ひょっとして治ったかコレ?』
と喜んだのも束の間のこと。
今度はシャッターボタンを押し込んでも、シャッターが切れません。
『あ〜、やっぱり修理出さないと駄目なのかなぁ……』
と、落胆しつつボタン押し込んだまま巻き上げダイヤルをクルクルと回し続け。
最後の足掻きとばかりに、もう一度ボタンを押し込んでみると。
ほんの僅かではあるが、シャッターが動きました。
『コレはひょっとしたら、イケるんじゃないか?』
某サードチルドレンの様に『動け、動け』と念じつつシャッターを切り続けていたら。
願いが通じたのか、奇跡が起きたのか。
シャッターが普通に切れるようになりました。
とはいえ、最初はシャッター回転速度が1回転1/10秒で一定というのを知らなかった為。
(シャッター幕の扇型スリットの幅を変える事で速度を変化させているらしい)
シャッター速度が変わらず、故障したままだと気落ちしたのは内緒である。
 
その後、簡単に分解できるレンズの汚れを清掃して。
アッサリと、完動品のマーキュリー2が出来上がってしまいました。
流石は大国アメリカ産、誰かがネットで言っていたように
アメリカ製カメラは簡単に壊れない
というのを実感したのでした。
 
 
余談
ちなみに、標準の35ミリ2.7のレンズなら。
ペンタックスAUTO110の24mmレンズ用キャップが、ジャストサイズで流用出来ます。
で、フト思い立ってやってみた一発ネタ。

両面テープで固定してるだけなんで、実用は無理だと思います(笑)。
イヤ、待てよ……18mmPFレンズならひょっとしてイケるか?